ホクリク魅力ソン 2018 開催報告

平成30年秋、石川県金沢市において、地域の課題を魅力に転換するアイデアソン「ホクリク魅力ソン2018」を開催いたしました。

 

今回の「ホクリク魅力ソン2018」は、昨年同様「地域の課題を魅力に転換する」テーマのもと、題材として「スポーツ」を取りあげ、石川県に拠点を置くプロスポーツ団体3チーム、石川ミリオンスターズ(野球)/ツエーゲン金沢(サッカー)/金沢武士団(バスケットボール)にご協力をいただき、

 

  1. 1.平成30年10月 6日(土) 「InputDay」
  2. 2.平成30年10月27日(土) 「OutputDay」

 

という2日間に分けて実施しました。

 

1.「InputDay」 会場:TKP金沢カンファレンスセンター

InputDay は、セミナーとパネルディスカッションで構成しました。

セミナーは石川工業高等専門学校の越野先生をお招きしスポーツ分野に関連する最新テクノロジーをご紹介いただきました。

パネルディスカッションはアイデアソンに向けて今回の題材に関する前提知識を得ることと現状認識を行っていただくことを目的に、前述のプロスポーツ団体3チームからキーマンをお招きしてこれまでの取り組みやご認識の課題などについてお話をいただきました。

開始前には少しにわか雨がありましたが、快晴の秋空のもと、学生と社会人、男性と女性、さまざまなバックグラウンドを持つ41名の方にご参加いただきました。

第1部、セミナーでは、越野先生が「ICT/IoT社会実装の適用事例紹介」と題し、その歴史から、実際に活用されているARやVRの事例などをご紹介いただきました。

続く第2部、パネルディスカッションでは、第1部にご登壇いただいた越野先生に加え、

 株式会社石川ミリオンスターズ 代表取締役 端保 聡 氏
 株式会社石川ツエーゲン 事業企画部 部長 中山 大輔 氏
 金沢武士団 マーケティング部 ディレクター 鶴野 弘 氏

お三方にご登壇いただきました。

  • 左から、端保氏、中山氏、鶴野氏、越野先生

それぞれからお話を伺っていく・・・わけですが、このパネルディスカッションでは、「sli.do」というサービスを活用する形で、参加者が質問や意見など思ったことをその場でスマートフォン等から投稿、全員で共有できる仕組みを用い、会場中央のスクリーンに投影していました。

  • (左)スクリーンに映る「sli.do」の様子
  • (右)その画面に見入る、石川ミリオンスターズの端保社長

登壇者が話している間にもリアルタイムで参加者からの質問等がスクリーンに流れます。時にはメンターから「今のお話について、早速画面にこういう意見が出てますけど、○○さん、どう思われますか?」と話を広げてみたり、ただお話を聞くだけでないインタラクティブな試みとして、概ね好評をいただくことができました。

このInputDayで越野先生と三社からいただいた貴重なお話をまとめ、OutputDayに向かいます。

 

2.「OutputDay」 会場:ITビジネスプラザ武蔵

OutputDay では、InputDay の内容を踏まえながらメンターの指導のもと、課題を魅力に繋げるアイデアを創出します。いわゆるアイデアソン、本番です。

  • 開始直前、各チームにつくメンターが集まり意識共有
  • 司会(ファシリテーター)を務めた情報通信研究機構・宮地

当日は、24名(社会人16名、学生8名)のご参加をいただき、4人もしくは5人からなる5つのチームに分かれて、行いました。

スケジュールは、

 

 InputDayの内容を振り返り

 アイスブレイク(と昼食)

 ワークショップ1 ターゲット・未来像

 ワークショップ1 発表

 ワークショップ2 サービス・全体像

 ワークショップ2 発表

 (休憩)

 ワークショップ3 再検討&具体化

 ワークショップ3 発表

 ワークショップ4 まとめ

 プレゼンテーション準備

 最終プレゼンテーション

 審査と結果発表、表彰式、記念撮影

 

このような流れです。

まずは3週間前に行われたInputDayの内容を簡単に振り返り(*InputDayに参加できなかった方への対応でもあります)、初対面の人同士でも打ち解けるための「アイスブレイク」として

「中古洗濯機の在庫を大量に抱えてしまいました。どうやって売る?」

ということを考える、ということを行いました。

「中古である」ということをどう捉えて、どんな付加価値をつけたら売れるだろうか?

初対面同士という方ばかりですからあまり盛り上がらないかな、と思いましたが15分もすればワイワイガヤガヤとしてきました。

これは時間の関係上、昼食を摂りながら行いました。チーム内での自己紹介から始まって、発表間近になると笑い声も。出てきたアイデアは、簡単なプレゼンテーションで発表してもらいました。

 

そうして打ち解けた雰囲気になったところで、今回の「ホクリク魅力ソン2018」のゴールは、このシートを完成させること。

いきなりこのシートを見ると「どうしたらいいの?」となりそうですが、最初に書いたスケジュールのとおり、順番に、考えていきます。

 

最初におおまかに自分たちのチームの方向性を決めます。この時点では2つ以上、なにかしらターゲットと未来像を考えます。北陸のプロスポーツチームのなにをどう変化させたいか、です。

話し合い、考えて、また話し合い、また考えて・・・最後にはチームごとにプレゼンテーションをしてもらいますので、どのようなプレゼンテーションをするかもイメージしつつ、だんだん形にしていきます。

今年の場合は「スポーツ」を題材にしましたが、多くのチームはかなり序盤に「我がチームはこのスポーツを扱う」と決めてから、考えていったように見えました。

最後のプレゼンテーションだけではなく、途中に「発表」を挟んでいるのは、自分たちが進めていることを人に話すことで客観的に確認することと、他のチームがどのようなことを考えているかを知ることでもあります。やはりオリジナリティを出したいですからね。

各チームは社会人と学生、男性と女性の、混成チームです。

年齢層も18歳から60歳までと幅広く、職種もさまざま。

普段の生活ではなかなか接することのない人同士、ということもあり、打ち解けたあとは(雑談も含めて)盛り上がり、各チームからそれぞれユニークなアイデアが出てきました。

そして迎える、最後のプレゼンテーション。

スタイルは完全に自由です。じっくり話す形でもいいし、お芝居(コント?)をしても構いません。大事なのは「伝えること」です。

全チームのプレゼンテーションが終わり、審査員による審査を経て、審査員を代表して北陸先端科学技術大学院大学の篠田陽一教授より、各チームそれぞれに講評を伝えつつ、賞状が渡されました。

  • 今回審査員を務めていただいた方々
  • 代表して総評を述べる篠田先生
  • 【優秀賞】スポーツまちづくり大賞
    チーム「子連れ狼」
  • 【優秀賞】リバース賞
    チーム「カルチョスキー」
  • ICTテクノロジー賞
    チーム「おかんのささやき」
  • ハートヒット賞
    チーム「SVA」
  • アウトリーチ賞
    チーム「シランゲン金沢」

また今回は、石川ミリオンスターズ/ツエーゲン金沢/金沢武士団、それぞれからも「これは」というものを選出いただき、講評とともに賞をいただきました。

  • ツエーゲン金沢賞
    チーム「カルチョスキー」
  • 石川ミリオンスターズ賞
    チーム「シランゲン金沢」
  • 金沢武士団賞
    チーム「シランゲン金沢」

そして最後は、ファシリテーターもメンターも審査員もスタッフも含め全員で、記念撮影!

アイスブレイク(自己紹介)、ワークショップ、プレゼンテーション、そして審査・表彰式・・・と、あっという間の1日でした。

 

このホクリク魅力ソンは次年度も開催する予定です。

本Webサイトで案内いたしますので、その際にはぜひご参加をご検討ください。

 

ありがとうございました!